前から見るとこんな感じ。
優にボンネット1枚分の余裕を持って止まっている。
聞けば、先に書いたような高速域に限らず、日常的な速度域でも、 Eyesight が緊急停止が必要であると判断して作動した場合、まず VDC が作動して車両のスタビリティ確保を図り、併せて ABS の協調制御で、ドライバーにクルマをコントロールする余地を拡げながら、危機回避を図るという、いかにもドライバーズカー、 レガシィらしいシステム・モジュールになっているのだそうだ。 | |
| こうした緊急停止動作が行われた場合、今回から採用された メーターパネル 内の 3.5 インチカラー液晶のディスプレイにはこのような表示が出る。
レガシィ がちょっとムラムラしながら 「ちゃんと前見て運転してね」 という訳だ。
か、かわいい・・・。
「ね?私、全然ブレーキなんか踏んでないでしょう?」 とセールス氏は、自分の足元を指差した。
う〜〜ん、確かに。 |
だが、この緊急停止だけでは、Eyesight のすばらしさを半分も語ったことにはならない。
Eyesight には、「全車速追従機能付クルーズコントロール」 というものが付いていて、これが0 〜 100km/h の間で設定できる。
ここで 「クルコンなんて高速道路を長く走るとき以外使い道ねえだろ。」と思ったそこのアナタ!
ハイ〜それま〜でぇ〜よ〜♪(古) | |
上の画像の、例のメーターパネル内のディスプレイに注目して欲しい。
クリックして拡大しても、ちょっと見づらいかも知れないか「 SET 45km/h 」と表示されているはずだ。これがクルーズコントロールを 45km/h に設定して走っている図である。
で、そうすると、クルーズコントロール を 45km/h に設定しているのだから、レガシィは 45km/h までスピードを上げて走り続ける。
これは今までの クルーズコントロール と同じだが、それでは フツー のクルマと比べて、やらなくていいことは 「アクセル を踏まなくていいこと」 だけである。あなたは前方の状況を確認しながら ブレーキ でクルマをコントロールしなければならない。
Eyesight があれば、そんなことはする必要がない。アクセル も ブレーキ も踏む必要はないのである。Eyesight が前方の状況にあわせて スピード を コントロール して、必要とあれば勝手に停止してくれるからである。
ま、無論、クルマを運転している訳だから、きちんと安全確認を怠らずに、ステアリングに手を添えて、いつでもクルマを自分のコントロール下に置いておく事は当然で、すべてを Eyesight 任せにしていい訳はない。
だが、混んだ街中や、ノロノロと ストップ & ゴー を強いられる渋滞の列の中では、これはクルマを運転する 精神的・肉体的疲労を劇的に軽減してくれることは請け合いだ。
Eyesight がすばらしい点は、他のメーカーが一般的にこうした安全装置に採用している ミリ波レーダー では、ピンポイント で、しかも ひとつの ターゲット しか認識できないのに対して、複数の ターゲット を、同時に把握することができるという点だ。
それはどういうことかというと、ドライバーならクルマを運転していて、それまでなんてことなかった前方の状況がいきなり変わって、対応を迫られて心臓がつぶれる思いをしたことが一度や二度はあるはずだ。
それは、横道からいきなり出てきたクルマかも、飛び出してきた子供かも、強引に割り込んできたバイクかもしれない。
人間なんて所詮不完全な生き物で、美しい女性や スバル1300G を見れば、思わず目を奪われてとっさの対応がさらに遅れてしまうことだってある(・・・かも知れない)。そんな場合でも Eyesight は常に前方の状況に気を配り、あなたのケアレスミスをフォローしてくれるという訳である。
まあ、こうした予防安全装置の付いたいろいろなメーカーの、いろいろなクルマに乗ってきたけれど、現在までのところ、役に立つといえるのは、この Eyesight だけだ。
追突してラジエターコアサポートを潰してしまえば、修理代は20 〜 30万コースだ。無論、ラジエターコアサポートを交換すれば 「修復歴あり」 のクルマということになってしまうので、リセールバリューも相場より一般的に、 20 〜 30万 は下がる。フレーム修正が必要なら、それに +10 〜 20万、エンジンやサスペンションまでダメージが及んでいれば、さらに +30 〜 50万 は軽く飛んでいってしまう。さらに任意保険を使えば翌年から等級は下がり、支払う保険料も上がってしまう。
それより、ドライバーのケアレスミスで、歩行者や自転車 などのいわゆる 「交通弱者」 を巻き込んだ 悲惨な交通事故 の発生を、未然に、しかも高い確率で防ぐ、あるいは損害を軽微に留めることができる 「転ばぬ先の杖」 を スバル が開発したことを、スバリストとして心から誇りたい。
私は、BC5 と ff-1 で、ダウンヒルを駆け下ることを、この上ない幸せと感じるが、街中の ストップ & ゴー は苦痛以外のなにものでもない。だから、そんなところは走らない。
しかし、それでも必要があれば走らなければならない。価格もべらぼうで、お節介な割に役に立たない安全装置も数多いのだが、「たった」 10万5000円 のエクストラペイで、これだけのことをやってくれる Eyesight があるのに、どうして レガシィ と インプレッサ が 月販1万台売れないのか不思議だ。次回の購入の際には絶対に付いたものしか買わないだろう。
2.0 DIT のね(笑)。 |